現在サザンツリーに在籍している介護スタッフの平均勤続年数は9年で、18年在籍しているスタッフもいます。
経験豊富なスタッフがいることは、施設選びにおいて安心材料になるのでしょうか?
一般的に、経験とともにスキルも自然に向上すると考えがちですが、
経験の長さが必ずしもよいケアにつながるとは限らないと感じるようになりました。
認知症ケアは、「経験上こうしておけば大丈夫」が通用しないことが多々あります。
スタッフが何気なくかけたいつもの声かけに、入居者様が思わぬ拒否反応を示されることがあります。
そんなとき、長年の経験がある真面目なスタッフでも、「この方は難しい」「この方はおかしい」と、
入居者様に原因があるような見方をしてしまうことがあります。
過去の経験が「思い込み」となって、入居者様の反応をそのまま受け止めることを妨げてしまうのです。
「こうすれば大丈夫」「素直に応じてくださると助かる」という、スタッフの理想、
もっと言うと都合に当てはめようとしているのかもしれません。
入居者様の認知症や心の状態は、毎日変化します。
昨日と今日で訴えの内容ががらりと変わることもあります。
入居者様の訴えが、だれが見ても事実ではなく、とりとめもないものだとしても、その言動は何かのサインなのです。
「機嫌が悪いときは、控えめに接する」「清潔保持のためでも、今はパッド交換の助言はしない」判断力。
「教えられた通りにやらなくては」から離れる勇気。過去の経験だけにとらわれないこと。
そとのとき、その方に合った接し方を考えて行動することが、入居者様の心の安定につながると思います。
ですが、ただ入居者様の言いなりに動くのではありません。それでは介護者の心が折れてしまいます。
今までのやり方がうまくいかないとき、そのことを難しいと複雑に考えすぎず、
入居者様の変化を自然なこととしてとらえることが大切だと思います。
介護は撤退戦とも言われ、加齢とともに現状を維持することが、入居者様の負担になっていくこともあります。
どんな変化が訪れても、それを悲観するのではなく、少しでも多く入居者様の笑顔が見られるよう支援してまいります。
代表取締役 鍬田さと子













