皆様は、厚労省がすすめている『介護分野における生産性向上』について聞かれたことがおありでしょうか?
総務省の発表では、2023年10月1日時点の日本の総人口推計(外国人含む)は、
1億2435万2000人(前年比59万5000人減)で、13年連続で減少しています。
特に、2040年にかけて生産年齢人口の減少傾向がさらに大きくなると予測されています。
介護ニーズの急増と多様化に対応する必要がある一方で、生産年齢の介護人材確保が困難になります。
そこで、『介護分野における生産性の向上』が必要となるのです。
生産性向上に役立つ介護ロボットには、介護者の移乗を支援する装着型パワーアシストベルト、
徘徊やベッドからの立ち上がりを知らせるセンサー、排泄を予測し適時トイレへ誘導する機器、
話しかけに応じてくれるロボット、浴槽に出入りする際の一連の動作を支援する機器等々、様々な種類があります。
センサー類は、サザンツリーでも利用しています。
大がかりな装置は高額なため、助成金があるとはいえ、
費用対効果を考えると小規模な事業所での導入はハードルが高いです。
次に、ICTの導入があります。
PCやiPadなどを活用した入居者様の体調管理・医療情報・ケース記録・業務日誌の管理・共有が
リモートでも可能になります。
手書きではなく入力になるため、テキストが読みやすくなります。
一方で、デジタル化による情報漏洩のリスクにも対応しなければなりません。
サザンツリーでも、遠からず導入を検討することになるかもしれません。
こう見ると、新しい機器を導入しなければ生産性が向上しないのか?と思いがちなのですが、
業務プロセスの見直し、従業員のスキルアップが生産性向上につながります。
ハード(最新機器)が有効とはいえ、ソフトである人の力が大切なことはこれまでと変わりません。
介護は、人が人に触れることで成立するものです。
直接手を触れなくても、相手の目を見つめたり、話しかけたりして、コミュニケーションを取り、
信頼関係を築くことが、人ならではの介護の強みです。
生産性の向上により、介護の質が上がり、入居者様の満足度が高くなり、
従業員の負担が減って仕事へのモチベーションの持続につながることを切に願います。
代表取締役/管理者 鍬田 さと子