介護保険制度開始から25年、何が変わった?

11月19日(水)、第115回運営推進会議を開催しました。

今回は、介護保険制度開始から25年経ち、介護の世界でどんな変化があるのかを話しました。

2000年に218万人だった要介護認定者数は、2025年に717万人となり、3倍以上に増加しています。

そのため、数年以上前からは、次のような変化があります。

要介護認定が厳しくなった(事業所の実感値です)
要介護1で現状維持と思っていたら、要支援2になった。
要介護2になりそうな方が、要介護1のままだった。
車いす利用で、以前なら要介護4になりそうな方が、立ち上れるので要介護3のままだった。

入居者様の平均要介護度は下がっているが、自立度は下がっている(サザンツリーのデータ)
10年前の平均要介護度は2.2だったが、入居者様と家族様を交えたホテルでの食事会や、
近場へのお出かけ(好古園、バラ園、美術工芸館など)を実施していた。
現在の平均要介護度は1.5に下がっているが、歩行が不安定な方や、
より多くの介助を必要とする方が増えたことで、多人数での散歩や外出が難しくなっている。

ご参加いただいた包括支援センターの方、民生委員さんとも、
20年以上前と比べて、介護施設が増加し、施設に入居させることは、
本人がかわいそう、子としては親不孝になるのでは、などの考えを持つ人は
かなり減っていて、介護に関する知識や理解、情報量が増えていると思うとのご意見。

近年は、介護ロボット導入、情報端末による情報管理・連携等、生産性の向上(業務改善)が推進されています。
これらを支援する助成金や加算も設けられていて、介護の大きな変換期といえます。
ただ、事業所の形態や規模によっては、設備投資が追いつかない、
ケアの方針にそぐわない?といった悩ましい問題があります。

そんな中、10年~20年以上の経験を持つ介護者が、10年、20年前の常識にとらわれて、
入居者様の変化や、時代の変化に対応できていない場面も見受けられます。
便利なツールが次々と開発される一方で、人がアップデートしていくことが、意外にも難しかったりします。
介護の世界は、アナログのままではいられなくなっています。

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