入居者様の自由(尊厳の保持)と安全をどう両立するか?

11月17日(水)、第91回運営推進会議を開催しました。

今回のテーマは『入居者様の自由(尊厳の保持)と安全をどう両立するか?』です。

グループホームでは、食事や入浴などの決まった時間以外は、
入居者様にできるだけ自由に過ごしていただくようにしています。
ですが、ご高齢で認知症の皆様は、様々な場面で危険と隣り合わせにもあり、介護スタッフの見守りが必要です。
「自由と尊厳」と「安全」のバランスをどう取るかは、いつも介護者の悩みどころです。

例えば、一度骨折され、転倒の危険性が高い方が、リビングの椅子から立ち上がろうとするのが目に入ると、
「あー-危ないですよ!」と介護スタッフがすぐに制止してしまうことがあります。
動くたびに何か言われると思うと、入居者様は窮屈な思いをされてしまいます。
入居者様には、自分で立ち上がって、トイレに行ったり、居室に戻ったりする自由があります。
スタッフは、入居者様の自由と尊厳のことは重々承知しています。
しかし、入居者様がまた転倒して骨折してしまったら、いよいよ自立歩行ができなくなり、
自由な生活が送れなくなってしまいます。
スタッフには、入居者様を大切にお守りする責任がありますから、
ときに過剰に入居者様の動きに介入してしまうのです。

会議に参加された家族様は、「入居者様の気持ちもスタッフさんの立場もとてもよくわかるので、
どちらかを優先することは難しく、この場で答えが出せるのもではないですね」というご意見でした。

安全を確保することと、自由に動いていただくことの両立は、永遠の課題です。
入居者様を、「また注意されてしもた」というネガティブな気持ちにさせることがあっても、
すぐまた笑顔で食卓を囲んだり、季節の移り変わりを感じられるお散歩や、
マンツーマンでのおしゃべりの時間をご提供したりと、
フォローを繰り返していくことが私たちの役割だと考えています。

なお参加者は、地域包括センター担当者1名、地域民生委員2名、
サザンツリー入居者家族様1名、サザンツリーより2名、合計6名でした。

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