7月16日(水)、第113回運営推進会議を開催しました。
先月、姫路市監査指導課から、市内の全介護施設宛てのメールで、
「市内の介護事業所で、虐待や身体拘束に関する相談や通報が増加し、
これに伴い、虐待と認定される事案も増加しています」との通知がありました。
虐待や身体拘束に関するニュースや情報に触れて、この問題に敏感な人が増え、
些細なことも見逃されずに、通報が増加していると考えられます。
これを受けて、高齢者虐待をテーマとしました。
出席いただいた皆様に、理由があるとしても、こんな対応は許容できますか?
とお聞きしました。
〇 転倒しそうな方に、遠くから大きな声で「危ないですよー!」と言う。
〇 確かにちょっと困った行動ではあるが、「〇〇さん、それはダメですよ」と注意する。
〇 予防策なのはわかるが、ことあるごとに「〇〇しないでください」と行動を制止する。
〇 3日以上入れていないので、入浴をいやがる方を、強引に入浴にお連れする。
〇 食事が進まない方に、お口にむりやりスプーンでごはんを入れようとする。
〇 よく食べこぼすのは知っているが、衣類が食べこぼしで汚れたままのことがある。
言うまでもなく、どれも虐待か虐待の芽になることはだれが見てもわかることでした。
一例として、食べこぼしで衣類が汚れるため、エプロンをつけていただく方法があります。
エプロンをつけて解消する場合もあれば、人目が気になりエプロンをつけたくない方もいます。
むりにエプロンの着用をお願いすることが虐待となれば、どうすればいいのでしょう?
汚れるたびに時間をかけて着替えをして、洗濯をすることが現実的?
どんなに考えても、正解がわからなくなってしまうことがあります。
お気持ちに配慮しながら、必要なケアをご提供していくことは、
とても高いスキルが必要だといつも感じます。
入居者様が5年近くサザンツリーにお住いの家族様は、
「母も食べこぼしが多く、服が汚れているとか、他にも気になることはあります。
でも、介護が長くなるにつれ、できないないことが増えるにつれ、
対応の大変さがもっとわかるようにもなりました。
ちょっとしたことに目くじらを立てていたら
自分も疲れるし、スタッフの方も疲れてしまって、
働く人がいなくなってしまうのでは?と思うようになりました」
とご意見をくださいました。
そのお言葉に甘えてしまってはいけないですが、
温かい目で見守ってくださっている家族様に、
長く信頼していただけるようなケアを、
入居者様の目線に立って続けていくことが大切だと思います。